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うるおい洗顔が、かえって肌の老化を早めることに

皮脂を落とすこと、特に洗顔後に肌がつっばることに強い恐怖心を持つ女性が多いようです。「皮脂をとりすぎると肌がつっぱって乾燥してシワになる」と思うためのようですが、これが実は逆。しっかり皮脂を落としたほうが、むしろシワにはなりません。その理由は以下に解説していきますが、おおまかにいうと、「肌を乾燥から守っているのは皮脂ではない」ということと「シウの原因は乾燥ではない」ということを理解することが必要です。多くの女性が皮脂を落とすことを過度に恐れて、かえって老化を進めてしまっていることが残念です。洗うことを恐れて、大切な衣類を台無しにしてしまうような話です。怖がらずにしっかり洗うことが、昨日と違う美肌への第一歩です。

「皮脂をとりすぎる=乾燥=シワ」。多くの女性の中にある、この強固な三段方程式をくずすことは並大抵ではないようです。皮脂は、肌の表面をコーティングしてうるおいを守っていると、長年信じられてきました。しかし、それは肌の保湿としての意義があまり大きくないことが、最近解明されてきました。肌の水分を維持する主役は、先述のようにセラミドであり、皮脂の役割は非常に小さいのです。皮脂は実際、肌表面をおおって「皮脂膜」と呼ばれる膜を作っていますが、それだけでは水分を閉じ込めるほどの力はなく、皮脂膜をくぐりぬけて肌の水分は蒸発していきます。つまり、皮脂が多い人は肌が乾燥しないということはなく、また逆に言うと、洗顔で皮脂をとってしまうと乾燥肌になるというのは間違いです。

皮脂の主な役割は乾燥から肌を守ることではなく、別にあります。皮脂は弱酸性なので、肌の表面を弱酸性に保ち、雑菌の繁殖をおさえる働きをしています。また皮脂は、皮膚や毛をコーティングしてつやとなめらかさを与えています。つまり天然のヘアオイルです。ただし古くなった皮脂は、肌に悪影響をおよぼします。分泌されて時間がたった皮脂は、空気で酸化されて過酸化脂質にかわり、肌老化の原因になります。皮脂が多い鼻のまわりの部分から毛穴が開いていくのも、酸化された皮脂が原因です。さらにその開いた毛穴がつながるようにしてシワができていくのです。よって、このような酸化した皮脂による老化を防ぐためにも、朝晩二回くらいは皮脂を洗顔で落としたほうがよいのです。

皮脂をとらないように弱い洗顔料で洗ったほうがよいとか、朝は水だけで洗うとか、脂とり紙を使わないほうがよいなどというのは間違いです。毛穴の開きやシワを予防するため、皮脂はしっかり落とすべきです。もちろん洗顔後は多少肌がつっばりますから、セラミド配合の保湿美容液をたっぷり与えましょう。ちなみにオイリー肌の人は乾燥しにくいからシワができにくいとよく言いますが、それも違います。皮脂はかえってシワを早めるので、スキンケアには注意が必要。しっかりと洗顔で皮脂を落とし、ビタミンC誘導体の化粧水で皮脂の酸化を防ぎましょう。